4話小夜脱走...そして...

呑んだ呑んだ、もう朝4時か...。
今日、蛇を買って来たこと、その蛇は白蛇であること、名前が小夜ということ等、携帯の写真を見せながら自慢しまくってたら朝帰りになってしまった。
気分良く、ケースを開けて探してみたら...小夜居ねぇ!!!?マヂか!!!
一気に酒と血の気が引いた。
どっから出たんだ?確かにケースは大きくなった時用にデカイケースだけど...強いて言えば側面の窓が少し歪んで隙間出来てるけど、こんなとこから出れんのか?
部屋中探したけど見当たらない...。
大事にするからね。つったその晩に呑んだくれて朝帰りなんかしたから怒って出ていったのか...。
部屋中ひっくり返しても居ない。軽くパニックになるなか(落ち着け、まずは冷静にタイムマシンを探し...いやいや違う違う。)この部屋は俺達人間なら小さいマッチ箱みたいだけどあの子の体躯では、イーストウッドやリーヴァン'クリーフの仁王立ちが似合う広大な荒野だろ。
わずか一晩で脱け出せる筈はない...。
必ず部屋の中にいる...。
とりあえず、あまりバタバタ床を鳴らすとかえって縮こまるかもしれないので、少し静かにして聞き耳を立てよう。
あの子が安心して動き出したら音がするはず..........,....ハッ!?いかんいかん寝てた。
ン?ケースの後ろに何か...うんちだ、まだ出したてホヤホヤ、ならばきっと近くに....居た!!!
白蛇の雰囲気を出すためにケースの後ろに置いた神棚のすっげえ隙間に。
良かったよう!
本人はなんだか、良くわかってない顔でこっちをのぞいている。
ケース側面の窓の隙間は随分前に使えなくなったポンタカードで塞ぐ。
やっぱりこのデカイケースにポツンと独りぼっちは寂しいかなぁ。
少し、一眠りしたら友達を買って来てあげようかな。
f:id:nelveva02:20160727214408j:plain